シュールな会話と【言付け】

 最近、シュールなアニメを見て思いました。テキトーな雰囲気の設定に、イメージを託した言葉を発言させていくことでシュールな笑いが生まれるんだなぁと。例えば、FROGMANさんの作品郡です。「秘密結社鷹の爪」とか「汐留ケーブルテレビ」とか。
 
 粗雑な作画像を使って、最初と最後だけを決めた、とりあえずの場を設定して、役割不明のキャラが無秩序に発言する、ボケやツッコミを集めていく。対話がなく、話の筋もない、訳の分からないカオスなストーリー展開で進めていくところに【言付け】を見出してしまいました。

 発言に頼らない、描画による世界観を持ったシュールなアニメもありますが、設定をテキトーにして、キャラの発言に注目させる手法が多いように思います。的確に正しく伝えるという姿勢はまるでありません。

 このシュールな会話において重要なのは、発言が無秩序であるということです。つまり、進行役の受け手が1人で、残りの発し手が複数発言するという構造です。これは、笑を楽しむ掲示板にも見られる構造です。

 【言付け】は、<受信1 対 発信N>の構造で、正確さを求めない思いを託して交わすものなのかな、と思いました。