「全ては憲法9条が原因だと思っています」というネタ発生

 橋下徹大阪市長の「全ては憲法9条が原因だと思っています」が爆発的ブームに(ロケットニュース24)の記事で笑ってしまいました。

「世界では自らの命を落としてでも難題に立ち向かわなければならない事態が多数ある。しかし、日本では、震災直後にあれだけ「頑張ろう日本」「頑張ろう東北」「絆」と叫ばれていたのに、がれき処理になったら一斉に拒絶。全ては憲法9条が原因だと思っています。」

 という橋下市長のツイートを元ネタにして、不都合な真実のようなネタをふって、その因縁を「全ては憲法9条が原因だと思っています。」で締める大喜利になっています。憲法9条を芸人に置き換えると、憲法9条=オチにされるダメな奴であり、「俺かよ!」「何で俺やねん!」みたいなリアクションを想定した感じでしょうか。支離滅裂さを愉しむ構図ができており、ツイッターの盛り上がりイベントとしては最良のものになっています。

 記述内容が短いツイッターでは、記事が結論だけになってしまい、論証するプロセスが吹っ飛んでしまいがちです。そして、因子を前段と後段のどちらにおくかで解釈が変わってきます。

 前段が因子となる場合は、橋下市長のツイートの結論が陰謀論に満ちているという解釈になり、「結論の飛躍ぶり」が面白いという反応になり、2ちゃんねるでお決まりの「〇〇がー」というパターンで、橋下氏がネタになったことでしょう。

 後段が因子となる場合は、結論づけられた憲法9条が悪玉論扱いであるという解釈になり、「結論の大胆さ」が面白いという反応になり、「〇〇涙目ー」というパターンになるかと思います。今回のツイッター民の盛り上がり反応を見ると、「憲法9条、涙目ー」の方になるかなと個人的には思います。もちろん、反応にはいろんな解釈が発生するので、一概には言えませんが。

 んで、改めて結論だけを語るツイッターの面白さを再確認したわけです。テレビ向けの「ワンフレーズ・ポリティクス(ワンセンテンス・ポリティクス)」などがよく言われますが、ツイッターでの表現もキャッチーなパワーを持っているんではないか、と。

 炎上マーケティングではないですが、対立を煽って盛り上がるにはツイッターは最適なメディアだと思います。報道関係者による「発言の切り取り」よりも、ネットによる「挑発的な発言」の方がはるかに公平ですし、煽った対立によって、無関心中立を寄せ集めるというのはネットしかできないコミュニケーションです。

 調子を合わせた掛け声だけの「口だけ絆」よりも、騒ぎ立てる独り声だらけの「口だけ鎖」の方が健全なのかもしれません。。。