『留言』と『伝言』と『付言』

 『留言』は、書き置きした言葉を意味します。中国語で使われていますが、日本では普及していません。主人が居ないことを意味する「留守」に通じるので、読み方は(るげん)が適当だと思います。因みに、「縷言(るげん)]」という同じ読み方をする言葉は他にもあります。

 『伝言』は、相手に向かって正しく伝えようとします。意図ある思いを託すことがない事務的な表現に勉めます。『留言』は、公開された独り言であり、ネット文化の表現方法になります。告知掲示板が『伝言』で、寄せ書き掲示板が『留言』といった感じでしょうか。『留言』と『伝言』は、発信する側の意思によって分けられます。

 『伝言』は、願いなどの託す思いを排除するものですが、『留言』は勝手な書き置きなので、思いを託すものでもあります。『留言』は、【託言】であり、【言付け】でもあるといえます。