<場>がある【言付け】コミュニケーション

 発信と受信の間に人やメディアなどが介在する、【言づけ(付)】と【言づて(伝)】のコミュニケーションの違いについて再考します。

 最初に定義した【言づけ:言付け】と【言づて:言伝】の違いにおいて、<表現メディア>と<伝達メディア>に分けましたが少し修正します。【言づけ(付)】と【言づて(伝)】の違いは、《主体の設定》が中心にあります。

 【言づて(伝)】は、相手との関係性が固定した<場>のない‘メモ’のような設定になっており、一方で、【言づけ(付)】は、相手との関係性が固定されていない<場>がある設定になっている、という解釈です。

 日本語には、【〜したいと思います】【〜していただきたいと思います】のように、“同調”する<場>を用意したコミュニケーションがあります。スタンスやキャラを変化できる<場>があるのが、【言づけ】コミュニケーションだと思うのです。

 リアル関係がある相手とのメールであっても、メールではキャラを変えてコミュニケーションが取れます。主体を変えられるのは、リアルとは別の<場>が造れるからなのです。

 キャラを「つかわす(使・遣)」ことができる【言づけ(付)】
 ことばが「つたわる」だけの従来型の【言づて(伝)】

という感じに分けられるのだと思います。