「言葉にできない」無言の【言付け】

 「言葉にできない」という小田和正オフコース)さんの名曲に乗せて、写真が語るメッセージを並べる生命保険のCMがありますが、これも【言付け】でしょうか。

 『ことづけ』は、“託け”であり、「事付け」も含みます。「信」という漢字が、文字以外の情報にも使われているので、切り取った写真を【言付け】と呼んでも構わないでしょう。ものに託す【言付け】は、「言葉にできない」無言のメッセージかもしれません。

 無言のメッセージで【言付け】と【言伝】の違いを考えると、【言付け】は自分の思いを一方的な表現するのみなので、正しく伝わるかどうかは問えません。一方【言伝】は、無言でも挙動全般で自分の意思を正確に伝えることです。拒否、評価、好悪、怒りなど単純な応答しか伝えられません。

 正確に伝わることを考えない【言付け】でコミュニケーションする方が、気持ちをより動かす場合があると思います。無言を言霊信仰とは呼べませんが、上手く伝わらないスピリチャルなものが大切なのかもしれません。

 「思いは見えないけれど、言付け(事づけ)はだれにでも見える」


 この記事を書いたときと【言付け】の意味づけが大分変わってきたなぁ(笑)
 【行為の意味】by宮澤 章二 に因んで【書込の意味】